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May 14, 2018 | Author: Anonymous | Category: N/A
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せ いけ つ し ら く

井穴刺絡治療(浅見式)について 井穴刺絡治療は、横浜の内科医、浅見鉄男博士が考案した、現代医学(西洋 医学)と東洋医学の利点を取り入れた複合的な要素をもつ治療方法です。 せいけつ し ら く

1 井穴刺絡治療の方法 手足の指の爪の生え際のかどから2~3㎜離れた部位に(東洋医学の用語 で、 「井穴」という) 、針や先端技術のプラスチック針(刺さないはり) 「ピソ マ」などを使って、皮膚刺激を与えることをいいます。 主な治療点は、手6箇所(H1~6) 、足6箇所

●印を刺激する

(F1~6)にあり、手足の左右合わせて、合計で 24箇所あり、症状ごとに、複数の井穴を組み合わせ 治療を行います。 せいけつ し ら く

2 井穴刺絡治療の効果 「井穴」を刺激することで、主に自律神経(交感神経・副交感神経)及び 運動神経、知覚神経(痛みやしびれ等)に関係する症状の治療が出来ます。 どの「井穴」を刺激すると、身体のどの臓器・部位が改善するかわかって いて、誰がやっても必ず、一定の効果が出る、再現性のある(科学的な) 治療法です。 又、治療は即効性があり、治療直後に結果がわかることが、大きなメリット です。 (約80%の方が治療直後に判明、残りは15分~24時間後) 再現性があるため、自分で自分の身体をケア(自宅治療)することができ、 通院だけでの治療よりも早く、症状の軽減や治癒が可能になります。 せいけつ し ら く

3 井穴刺絡治療の効果の持続 神経の興奮度や神経回路を正常化して健康状態にするので、ほとんど元の 不健康状態には戻りません。これまでの病気の期間が長い方ですと、治療回 数は多くなりますが、概ね通院回数15回程度を目安としています。

篠ノ井はり灸院

せいけつ し ら く

4 井穴刺絡治療の利点 ①

誰でも容易に行える。誰が行っても、ほぼ同様の効果が得られ、し

かも、治療後、すぐに効果を実感できる。よって、他人に頼らず自分で 自分の体を治療(セルフケアが可能)できる。ゆえに、QOL(生活の 質)および ADL(日常生活動作)の向上を期待できる。 ② 効果は、標的器官(病的器官)のみに作用するため、複雑な副作用 を生じる可能性が低い。(生理的器官には効果は及ばない) ③

各種検査を行わなくとも、病気の早期発見に役立つ。(どの臓器が

悪いのか大体の判定ができる) ④

病症の重症度及び治療の見込みの判定に役立つ。



非常に早く治り、それも薬物その他の治療をあまり必要としないの

で、経済的である。 (医療費の削減に貢献できる) ⑥

アレルギー性疾患(Ⅰ型、Ⅳ型)の治療にあたり、抗原(アレルゲ

ン)の探索、長期の減感作療法等のわずらわしさはなく、また、内服、 注射等の使用もほとんど必要ない、もしくは、少しで済む。 ⑦

特に、心身症(胃潰瘍等)及び自律神経失調症に大変有効な手段。 せいけつ し ら く

5 井穴刺絡治療の欠点 ① 収縮期血圧(最大血圧)100㎜Hg以下(低血圧症)の患者さんに刺 絡療法を行った場合、ごくまれに一過性の脳貧血(いわゆる、血管迷走神経 反射=∨∨R)が出る場合がある。 (低血圧の方に治療する場合は、先に血圧 を上げる治療を行います) ② 自律神経の交感神経の緊張抑制の治療後、眠気やだるさが出現する場合 がある。 (副交感神経が優位になるため) ③ 悪性腫瘍、感染症、敗血症、壊血病には、ほとんど効果が無い。 ※引用:医学博士 浅見鉄男著 「21世紀の医学」近代文芸社

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ご自宅の壁などに貼り、日頃のセルフケアにご活用ください。 せいけつ

井穴ごとの効果(手) 刺激するツボ

H1 (肺経)

効果 咽頭痛、喉頭痛、扁桃痛、咳など気道性疾患に有効。また、前腕・ 上腕・肘関節それぞれの外側の痛み、大胸筋などの痛み・凝り などの緩和にも有効。

H2 (心包経)

H3 (心経)

胸膜、横隔膜などの組織の症状に有効。首廻り(首の後部)の筋肉 の痛み・凝りなどの緩和、胸内苦悶(胸が苦しい等)にも有効。 動悸、息切れ、不整脈や狭心症に有効。また、 心筋収縮や心 血流不全の改善(予防)に有効。さらに、前腕・上腕・肘関節 それぞれの内側の痛み、心疾患による関連痛(左肩や背部の痛 み)の緩和にも有効。

H4 (小腸経)

単独では、どの臓器に有効か未解明。前腕・上腕・肘関節それ ぞれの内側の痛み、肩関節後面、肩甲骨付近の痛み・凝りなど の緩和に有効。

H5 (三焦経)

アレルギー性疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息等)の症 状改善に有効。全器官の副交感神経の異常興奮を抑える。また、 五十肩や頚腕症候群などの肩関節(肩の後面)に関わる痛み・ 凝りなどの緩和にも有効。

H6 (大腸経)

全器官の交感神経の異常興奮を抑える。全身の血管収縮(骨格筋 と心筋の血管は別)の改善、かぜの症状に有効。また、首の前部 (胸鎖乳突筋)、肩の前面、肘外側の痛み・凝りの緩和にも有効。

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ご自宅の壁などに貼り、日頃のセルフケアにご活用ください。 せいけつ

井穴ごとの効果(足) 刺激するツボ

F1 (脾経)

F2 (肝経)

F3 (腎経)

F4 (膀胱経)

F5 (胆経)

F6 (胃経)

効果 胃部不快感、胃部膨満感の改善、消化器系(胃・大腸・小腸) の交感神経の異常興奮を抑える。また、膝の内側の痛みなどの 緩和にも有効。 胸脇部痛(胸脇苦満)や肝炎、肝硬変、嘔吐に有効。 肝臓の 交感神経の異常興奮を抑える。また、膝の内側・鼠径部の痛み・ 凝りの緩和などにも有効。その他、眼精疲労にも有効(F2F6 でセット) 泌尿器官に関する症状(頻尿、膀胱炎、前立腺肥大、腎炎等) に有効。また、膝の内側・ふくらはぎ(アキレス腱・ヒラメ筋 など)の痛み、腎臓・泌尿器疾患による関連痛(腰部の痛み)な どの緩和にも有効。 H6と同様、全器官の交感神経の異常興奮を抑える。F3と同 様、泌尿器官に関する症状に有効。また、膝の外側の痛み・ふ くらはぎ(アキレス腱・ヒラメ筋など)・背中から腰にかけて の痛み・凝りなどの緩和にも有効。 H5と同様、全器官の副交感神経の異常興奮を抑える。アレル ギー性疾患の症状改善に有効。また、更年期障害、月経障害に も有効。さらに、膝の外側・肩こりなどの肩上部の痛み・凝り などの緩和にも有効。 胃とすい臓の交感神経の異常興奮を抑える。また、膝の外側・ 太ももの外側の痛み、すい臓疾患による関連痛(背部の痛み)な どの緩和にも有効。その他、眼精疲労にも有効(F2F6でセッ ト)

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井穴刺絡早見表「内科疾患」 治療法に①や②と数字がある場合は、①を先に行い、症状が変化しない時は、 ②を行うという順序です。また、「井穴」を治療前後にツボスティックなどで 押して、「井穴」の痛みの変化を意識すると効果的です。

1 呼吸器系 ・かぜ症候群(発熱、頭痛、さむけ):①左右H1H6 ②左右H6F4 ・咳・咽喉痛(かぜによる):①左右H1H6 ②左右H6F4 ・気管炎・気管支炎:①左右H1H6 ②左右H1H6F6 ・気管支喘息(小児ぜんそく):①左右H5 ②左右H5F5

2 循環器系 ・動悸:①左H3(前壁)②右H3(後壁)③左右H3H6 ・息切れ:①左右H3 ②左右H5F5 ・不整脈:①左右H3(交感神経↑型)②左右H5F5(副交感神経↑型) ・本態性高血圧:①左右H6F4F5 ②左右H6と左F1F6F4、右F2 右F6F4 ③左右F3 ④左右H3 ・本態性低血圧:左右H5F5

3 消化器系 ・逆流性食道炎:①左F1F6F4 ②左右F1F6F4 ③左右H5F5 ・けいれん性便秘(緊張性便秘):左右H5F5 ・弛緩性便秘:①左F1F6F4 ②左右F1F6F4 ③左右H6F6 ・過敏性腸症候群:①左右H5F5 ②左F1F6F4 ③左右F1F6F4 ・胃潰瘍:①左右H5F5(攻撃因子の場合) ②左F1F6F4(防御因子 低下の場合) ・慢性胃炎:①左右F1F6F4 ②百会 ③左F1 引用:医学博士 浅見鉄男著 「21世紀の医学」近代文芸社

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井穴刺絡早見表「運動器疾患」 治療法に①や②と数字がある場合は、①を先に行い、症状が変化しない時は、 次に②を行うという順序です。また、痛みがある側(患側)からやってくださ い。例えば、右肩が痛い場合は、右手の井穴の治療を行ってください。

1 肩・頚・上肢 ・肩および肩周辺部の凝りと痛み:右図参照 H5

・肩甲間部痛:①F4 ②左右H5F5 ・五十肩:①左右H5F5 ②H4H5H6

F5 H2

H6 F4

H4

・頚の痛み:①H6H5H4 ②H2F4F5 ・肩こり:①H6F4F5 ②H4H5 ・肘関節 内側痛:①H3H4 ②H2H5 ・肘関節 外側痛:①H1H6 ②H2H5

2 腰背部 ・腰痛症:①痛む側(患側)の F4F5 ②左右 F4F5F6F1F2 F3 ・坐骨神経痛:①痛む側(患側)の F4F5 ②左右 F4F5 ③痛む側の F1F6F4F5 ・椎間板ヘルニア、ぎっくり腰、ゴルフ腰:①左右 F4F5 ②左右 F1F6F4F5 ・腰部脊柱管狭窄症(筋筋膜性疼痛症候群):①左右 F4F5 ②左右 F6F1F2 F3

3 下肢 ・膝関節痛 内側痛:①痛む側(患側)の F1F2F3 ②左右 F1F2F3F4 ・膝関節痛 外側痛:①痛む側(患側)の F4F5F6 ②左右 F1F6F4F5 ・足腰の冷え:①左右H5F5 ②左右 H6F4 ・かかとの痛み:①痛む側(患側)の F3F4 ②左右の F1F3F4 ・下肢静脈瘤:①痛む側(患側)の F4F5 ②痛む側(患側)の F1F2F3F4F5F6 引用:医学博士 浅見鉄男著 「21世紀の医学」近代文芸社

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